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「男と女」ピエール・バルー、ニコール・クロアジール Un Homme Et Une Femme

フランス映画には素敵な作品がずいぶんとありました。
ハリウッド映画とは違う、空気感が好きでした。

「男と女」(1966年 フランス)

製作・監督脚本・撮影  クロード・ルルーシュ
音楽  フランシス・レイ  
出演  アヌーク・エーメ (アン)  
   ジャン・ルイ・トランティニアン(ジャン・ルイ)

1966年カンヌ映画祭グランプリ、国際カソリック事務局賞
1966年アカデミー賞外国語映画賞、オリジナル脚本賞
1966年ゴールデン・グローブ賞 外国語映画賞、主演女優賞


クロード・ルルーシュは、MTVやCMなどプロモーション・フィルム
畑出身の映画監督の先駆けでした。

モノクロとカラーの使い分けが斬新で、その意味を考えながら
観るとまた一味です。

 女;過去の想い出、回想シーンはカラー、ジャン・ルイといる
   現在がモノクロ

 男;過去の妻の姿はカラーとモノクロ、アンといる現在はカラー

 二人きりのシーンは全てモノクロ

お金が無いからパートカラーになったとルルーシュは言っていた
そうですが、使い分けが効果をあげています。

時折挿入されるクローズアップも印象的で雰囲気を盛り上げます。

ラストで、乗り換えの駅に先回りした男と女が出会って、ひしと
抱き合うモノトーンのストップモーションが究極!




フランシス・レイもまた監督のルルーシュ同様、この映画までは
ほとんど無名に近い存在でした。

彼は1932年4月26日、南仏のニース近郊に生まれています。
初めはアコーディオン奏者としてマルセイユのキャバレーなどで
演奏していましたが、パリに移り詩人ベルナール・ディメとともに
シャンソンを作り始め、彼らの曲はイブ・モンタンや
ジュリエット・グレコ、エディット・ピアフなどに取り上げられるようになります。

ピアフの死後、彼は当時シンガー・ソングライターとして活躍
していたピエール・バルーと出会いコンビを組みます。

同じ頃、二人はクロード・ルルーシュと出会い、「男と女」の
名曲の数々が生まれることになります。

当時28歳のクロード・ルルーシュにとって「男と女」が長編
デビュー作だったのと同様、フランシス・レイにとっても
「男と女」は映画音楽デビュー作だったのです。

「男と女」は1967年にゴールドディスクを獲得しています。


この映画は、先にフランシス・レイが音楽を作り、それに
ルルーシュがフィルムを編集して合わせるという珍しい
手法がとられたそうです。

映画は本当に音楽と映像による総合芸術ですね。



ジャン・ルイ・トランティニャンは、寡黙で影のある男を
演じさせたらフランス一の俳優でしょう。

そしてヒロインを演じるアヌーク・エーメは、この映画で
ゴールデン・グローブの主演女優賞も受賞しています。



では、Un Homme Et Une Femme ラ〜ラ〜ラ〜ダバダバダ〜♪
歌はピエール・バルー Pierre Barouhと
  ニコール・クロアジール Nicole Croisille です。



映画の中で夫婦だったピエール・バルーとアヌーク・エーメは
撮影後に本当に結婚しました。 やがて別れてしまいますが。

ピエール・バルーは80年代に日本人女性と再婚していて、
日本国内でもよくコンサート活動を行なっています。


1986年に、同じスタッフ&キャストでアンヌとジャン・ルイ20年後
の物語「男と女U」が作られています。